結納品の準備

結納品にはいろいろな縁起物が揃えられています。結納品に込められた願いや意味を知ることで、より深い結納式となることでしょう。

ここでは結納品一式の意味と結納金の説明をしていきたいと思います。

結納品とは

結納品とは、結納式で贈る縁起物です。地域のしきたりによって品目も数もさまざまです。3品目、5品目、7品目、9品目と奇数個セットで売られていますが、現在では9品目が正式とされています。どちらにしても決して二つに割れない奇数というのが規則です。

結納品にはすべて、紅白か金銀の水引をかけて、白い片木の台に右から1から9の順に置きます。

結納品一式

1. 目録

結納品とその数量を箇条書きにして表す用紙のことです。品物ではありませんが、1品目として数えます。

2. 長のし

鮑を干して長くしたものです。不老長寿を表します。

3. 金包(きんぽう)

結納金のことです。目録には男性は「御帯料(おんおびりょう)」、女性は「御袴料(おんはかまりょう)」と書きます。

寿恵広(すえひろ)

2本の白無地の扇子のことです。末広がりに家が栄えることと、純白無垢を意味します。

友志良賀(ともしらが)

白い麻ひものことです。白髪にたとえて、二人で白髪になるまで長生きすることを願いと、麻ひものように強い絆で結ばれるようにとの願いが込められています。

子生婦(こんぶ)

2枚の昆布のことです。子孫繁栄を願います。また、よろこぶにも意味します。

寿留女(するめ)

スルメのことです。スルメは長期の保存が出来るため、強い生命力を意味します。また、噛めば噛むほど味が出るので、味のある仲のよい夫婦になってほしいとの願いが込められています。

勝男節(かつおぶし)

鰹節のことです。「勝男武士」とも書けるところから、男性の力の強さの象徴です。主に関東、東北などで使用されます。

家内喜多留(やなぎだる)

清酒を入れた酒樽のことです。現在では5000〜1万円程度の現金で代用しています。

男性からの結納金

男性から女性への結納金を「御帯料(おんおびりょう)」と言います。

結納金とは新婦の仕度金の一部を、新郎から贈るもので、本人の収入やその後の生活を考えて適当な額にします。

  • 結納金を贈る。
  • 結納金を合わせて、指輪などの記念品も贈る。
  • 記念品だけを贈って、結納金の代わりにする。

最近の傾向として、この3通りがあります。

女性からの結納金

女性は男性からの結納金の半額を「御袴料(おんはかまりょう)」として贈る「半返し」がならわしでしたが、最近では、このような形に変わってきています。

  • 男性側は「半返し」を引いた額を結納金として包み、女性側からは特に贈らない。
  • 現金ではなく、記念品にして贈る。

目録と受書

目録は、贈る結納品名と数量を箇条書きにしたものです。受書は、相手からの結納品を受け取ったという意味の証書です。

市販の結納品セットには目録や受書は印刷されて入っています。

家族書と親族書

結納品を交換するとき、本人との続柄を示した「家族書」と親族との続柄を示した「親族書」を交わします。

親族書は何親等まで書くのか仲人、両家で相談して、そろえるようにしましょう。

結納時の部屋

結納を行う部屋は、洋室、和室どちらでもかまいません。

和室の場合は、結納品は床の間の手前の中央に置きます。洋室の場合は、入り口から遠い奥の中央、上座に台を用意して置きます。


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